概要
Google Play ストアでは、2018 年 11 月 1 日以降、アプリの更新はすべて Android 8.0 (API レベル 26) 以降をターゲットとすることが必須になっています。VMware Workspace ONE Boxer 5.2 for Android でもターゲットが Android 8.0 になります。その結果として、Workspace ONE Boxer のバックグラウンド実行について、次に示すような重要な変更が生じます。
バックグラウンドでの実行制限
Android 8.0 では、ユーザーがアプリを直接操作していない間、アプリが実行できることについて制限が設けられました。そのため、バックグラウンド同期操作は、OS により中断されることになります。引き続きリアルタイムで通知を受け取るには、次の方法を推奨します。
- Email Notification Service 2 を展開します。
- Workspace ONE Boxer の [電池の最適化] を無効にします。
バックグラウンドでの操作を実行するため、Workspace ONE Boxer は通知をシステム バーに表示します。この動作は、OS がバックグラウンドでアプリを終了しないようにするために必要です。また、バックグラウンドで実行される Workspace ONE Boxer でのネットワーク操作が可能になるように、[電池の最適化] をオフにする必要もあります。
電池の最適化
[電池の最適化] は Android デバイスの設定項目で、デフォルトでオンになっています。Workspace ONE Boxer 5.2 for Android の初回起動時に、ユーザーは [電池の最適化] をオフにするように求められます。以下に、手動で [電池の最適化] をオフにする一般的な手順を示します。
注:手順は OEM により異なる場合があります。
- Android の設定画面を開くか、Workspace ONE Boxer の電池の最適化設定画面から Android の設定画面に移動します。
- [アプリと通知] セクションをタップします。
- 画面下部の [詳細設定] セクションを展開します。
- [特別なアプリ アクセス] をタップします。
- [電池の最適化] をタップします。
- [最適化していないアプリ] ドロップダウンで、[すべてのアプリ] を選択します。
- 画面をスクロールして Workspace ONE Boxer をタップし、[最適化しない] を選択します。
- [完了] をタップします。
注:この設定を切り替えるオプションは、Workspace ONE Boxer アプリ設定画面の [その他] メニューにもあります。
通知チャンネル
Android 8.0 以降では、すべての通知はいずれかの通知チャンネルに割り当てられる必要があり、割り当てられていない場合は通知が表示されません。Workspace ONE Boxer からは着信音設定やバイブレーション設定を変更することができなくなります。UI が変更され、Workspace ONE Boxer からデバイスの通知チャンネル設定画面へ移動できるようになります。この変更は、Android 8.0 以降を搭載したデバイスに対してのみ有効です。古い OS バージョンのデバイスは引き続き既存の動作をサポートします。
アプリ スタンバイ バケット
Android 9.0 にはアプリ スタンバイ バケットという新しい電源管理機能が導入されています。デバイスの [電池の最適化] が有効になっている場合、アプリ スタンバイ バケットが適用されます。アプリ スタンバイ バケットは、アプリがどれほど最近およびどれくらいの頻度で使用されているかに基づいて、システムがアプリからのリソース要求に優先度を設定するのに役立ちます。アプリの使用パターンに基づいて、各アプリは 5 つの優先度バケットのいずれかに割り当てられます。システムは、各アプリで利用可能なデバイス リソースを、そのアプリがどのバケットに割り当てられているかによって制限します。
バケットの種類:
- アクティブ:使用中の場合、アプリはアクティブ バケット内にあります。
- 動作中設定:よく使用されるが現在はアクティブでない場合、アプリは動作中設定バケット内にあります。
- 頻繁:必ずしも毎日ではないが定期的に使用される場合、アプリは頻繁バケット内にあります。
- 低頻度:あまり使用されない場合、アプリは低頻度バケット内にあります。
- 未使用:インストールされているが実行されたことがない場合、アプリは未使用バケットに割り当てられます。
お客様への影響
Workspace ONE Boxer 機能における各バケットの影響を以下のセクションに示します。
設定
ユーザーによるバックグラウンド アクティビティの制限
- カレンダーのリマインダーが同期されません。
- バックグラウンドではネットワーク操作が実行されません。
- 2019 年 1 月以降、Android 9.0 以降のデバイスではメッセージが破棄されます。
Doze モード有効時
- カレンダーの同期が最長で 9 分間保留されます。
- ネットワーク操作がメンテナンスの時間枠まで保留されます。
- ENS 通知の変更はありません。
アプリ スタンバイ バケット
アクティブ
- カレンダーのリマインダー、ネットワーク操作、ENS 通知は制限されません。
動作中設定
- カレンダーのリマインダーが最長で 6 分間保留されます。
- ネットワーク操作と ENS 通知は制限されません。
頻繁
- カレンダーのリマインダーが最長で 30 分間保留されます。
- ネットワーク操作は制限されません。
- ENS 通知が 1 日あたり 10 件に制限されます。
低頻度
- カレンダーのリマインダーが最長で 2 時間保留されます。
- ネットワーク操作が最長で 24 時間保留されます。
- ENS 通知が 1 日あたり 5 件に制限されます。
未使用
- バックグラウンドではカレンダーのリマインダー、ネットワーク操作、ENS 通知が実行されません。
Android の API、バックグラウンド実行、電池の最適化設定に関する詳細は、以下の記事を参照してください。
- Meet Google Play's target API level requirement
- Background Execution Limits
- Notification channels
- Power management restrictions
- App Standby Buckets
- Optimize for Doze and App Standby
お問い合わせ
サポートが必要な場合は、My Workspace ONE からチケットを提出するか、お客様の地域のサポート ラインにご連絡ください。
敬具
VMware Workspace ONE チーム
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免責事項:これは英文の記事「Changes to Background Process Execution in VMware Workspace ONE Boxer for Android」の日本語訳です。記事はベストエフォートで翻訳を進めているため、ローカライズ化コンテンツは最新情報ではない可能性があります。最新情報は英語版の記事で参照してください。
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